Acid Pauli

アシッド・パウリ

Acid Pauli は、Martin Gretschmannのクラブ用のライブセットのことである。年月が経つについて、より先鋭的なDJパフォーマンスへと変化し、テクノとハウスだけでなく、ダンスミュージックを超えて幅の広いジャンルの音楽をプレイするようになっていった。
多才なミュージシャンであるMartinは、それがニューヨークやイビザのテクノクラブだろうが、まるでラジオ用のプレイや映画のスコアの作曲のようにすべて心地よくパフォーマンスする。ドイツのババリアン地方に70年代に生まれ、80年代後半にはパンクバンドでベースを弾いていた。
同じ頃にエレクトロニックミュージックとその機材の進化に興味を持ち始めた。当時に手に入れることができたサンプラーが、彼をエレクトロニックミュージックの制作へと導いていったのだ。最初のConsole名義でのリリースは1995年だった。
続けてAtariのコンピューターと4トラックのテープレコーダー、サンプラーと小さなシンセでデビューアルバム『Pan or Ama』を制作し1996年にリリースした。同じ頃、The Notwistというバンドに加入しエレクトロニックな方向性を任された。その後も2015年までコンスタントにこのバンドでの活動を続けていた。またバンドでの仲間との演奏がとても楽しく、Consoleプロジェクトもバンドになっていった。
幾つかの作品やリミックスをリリースし、Andreas Ammeとのラジオ番組やツアーなどを通して、Martinはまたソロプロジェクトを始めようと決心した。
2000年になる頃、コンピューターを基本としたライブアクトであったAcid Pauliは、ダンスフロアに焦点を当てたハイブリッドなライブ/DJパフォーマンスへと進化していった。
変わったものの、表現の自由さやエレクトロニックな部分の緻密なブレンドは残したまま。幅の広い感情を内包するような愛すべき音楽的冒険とも言えるこの独特な才能はCrosstown Rebelsからの『 Get Lost Mix』シリーズやDamian LazarusのDJミックス『Countdown to Zero』でお披露目され高く評価されてきた。
Acid Pauliのアルバム『Mst』は Clown & Sunsetレーベルから2012年にリリースされ、Mr Scruff、Lemon Jelly、Ricardo Villalobos、そしてBjörkから絶賛された。
2014年にはAcid Pauliで3つのコラボ作をリリースし世界ツアー、同時にThe Notwistやソロでもツアーを行い、Day Zeroフェスやン本でのエキシビションにも出演してきた。
2016年にはいくつかのリミックス作や人気曲『Nana』をリリース。またMartinは、Mico StojanとOuïeレーベルを共同設立し、自分たちの作品をリリースした。
さらには、ユニークで野心的なプロジェクトThe Golden Machineに参加し、1年を通して音楽をストリーミング配信する新たな電子機器を作ったり、Nils Mohlの章節を元にした映画『Es war einmal Indianerland』の音楽を作曲した。2017年の春にはAcid Pauliのセカントアルバム『BLD』を発表。